受贈図書 加藤静子/高橋宏幸/中川美和『為房妻仮名書状の注釈』(青簡舎)

加藤静子氏よりいただきました。

為房妻仮名書状の注釈
加藤静子/高橋宏幸/中川美和 著

発行:青簡舎
発行日:2021年6月25日
定価:本体8,000円+税
判型:A5判
総ページ数:232
上製
ISBN:978-4-909181-32-9


青蓮院聖教の紙背に残された貴重資料

藤原為房正室が子を預けた延暦寺の師僧に宛てた三年にわたる約四十通の書状
白河天皇期の政治・寺院の状況から家庭生活・子育ての実際まで光を当てる

書状の読みを再検討、年次を正して全釈を施す


目次

解説——注釈の前提として

 藤原為房妻仮名書状に関する日本語学的研究の意義……中川美和

 藤原為房妻書状の認定、書状順序復元の試み……加藤静子/高橋宏幸
はじめに
1 為房妻書状は、どこにいかにして残存したのか
2 為房妻書状の主たる内容、そしてグループ分け
3 為房妻書状の順序復元を試みる

藤原為房妻仮名書状 注釈

凡例

為房妻の書状
ⅰ 応徳元年(一〇八四)春〜秋
ⅱ 応徳元年(一〇八四)秋冬
ⅲ 応徳二年(一〇八五)春夏
ⅳ 応徳二年(一〇八五)秋冬
ⅴ 応徳三年(一〇八六)春

異見がある為房妻の書状

補論

 為房妻書状における 「散らし書き」 の機能的側面について……中川美和
はじめに
1 問題のありか
2 資料について
3 為房妻書状の散らし書きについて 調査結果と分析
4 まとめ
5 今後の課題

 為房妻とその家族、そして師僧と稚児……加藤静子
1 書状が書かれたころの為房、妻の父は源頼国
2 勧修寺流での為房の位置
3 為房の子息、頼国女腹の子どもたち
4 師僧と稚児

 『平安仮名書状集』 順序に対応させた本書の注釈番号

あとがき