受贈図書
『和本図譜 江戸を究める』(文学通信)


天野聡一氏よりいただきました。

和本図譜 江戸を究める
日本近世文学会編
発行:文学通信
発行日:2023年10月28日
定価:本体1,900円+税
判型・製本:B5判変型・並製
ページ数:176

ISBN:978-4-86766-025-6


https://bungaku-report.com/books/ISBN978-4-86766-025-6.html


写真で魅せる和本のグラフ誌。
驚天動地の恐るべき表現、技巧、想像力! 論文に秘められた知をひもとく格好の水先案内「研究のバックヤード」収録。

日本近世文学会設立70周年記念出版


目次

はじめに―間口は広く、奥行きは果てしなく
日本近世文学会とは

第一部 ビブリオグラフ和本
外ノ巻 outside
輝く……漆黒に輝く黄金の本

目を惹く……愉しき、ジャケ買い。

装う……ザラリ、キラリ
厚い……ずっしり、どっしり

おさめる……手のひらに、つつまれるように。

摺る……版木から和本ができるまで

直す……削って、埋める

縁どる……作品を彩る、〈飾り枠〉の世界。

組む……共通点は何でしょう?

交ぜる……印刷と手塗りのコラボレーション

白く……日本印刷史上屈指の美白

うっすら……グレーゾーンに宿る超絶技巧

黒く……墨を際立たせる彫りと摺り

彩る……幕末の人々が見た、色とりどりの「世界」。

仕掛ける……その絵をめくると……!?

みひらく……冊子で味わう、一枚の芸術。

撚る……たとえ筆と墨が無くとも……!

踊る紙面……まるでAR(拡張現実)

叱られる……不自然な空白の理由―「アウト!」は六十年後

書き入れる……生々しい思考の痕跡

複製する……微妙だけど確かに違うこの復元をみよ

見極める……違いに気づいた学者たち

捺す……古典籍に捺された所蔵者たちの痕跡

遺る……文豪の、江戸と地続きの読書生活


内ノ巻 inside
信仰する……行きつく先は、神頼み。

占う……ついつい頼りにしちゃうんです。

詠む……詩中に画有り、画中に詩有り

にらむ……市川團十郎歴代お目見え!

遷る……鉢かづき姫十三変化

華やぐ……さてさて、けふは何して遊ばうか─

役立つ……しらなきゃ困る「女の嗜み」

嗜む……煙草を通して見る世界

身体をはる……はい、注目!

笑う……神も人も化物も

謎の生物……新種発見!

文字絵……文字? それとも絵?

まねぶ……反復練習あるのみ

育てる……花咲くまでの長き日々

切り開く……体の中は?

鑑定する……右手に現物、左手に書物

窮める……地球は動いている!

夢みる異国……ここはどこ?

網羅する……紙面のなかの小宇宙

ひきうつす……本を標本する

デザインする……めくるめく、江戸のデザインブック。

江戸の艶……うつくしき

旅する……旅に出よう、本を片手に。

寿ぐ……めでめで、たしたし。

第二部 研究のバックヤード
古井戸秀夫氏に聞く
 歌舞伎の深層にどう入り込むのか—実証的調査に基づく着想—
延広真治氏に聞く
 江戸と明治の落語を追って—烏亭焉馬「咄の会」と三遊亭円朝の欧米小説翻案物—
深沢眞二氏に聞く
 パラダイム・チェンジを起こす—文学史・俳諧史を三次元で考える—
揖斐高氏に聞く
 人間の営みを深く掘り下げる—柏木如亭論はこうして実を結んだ—
篠原進氏に聞く
 入念な調査と独自の推論で導く「答え」—西鶴の創意工夫をどう解き明かすのか—
久保田啓一氏に聞く
 江戸の人間に近づく材料はふんだんにある—歌壇研究・和歌研究のその先へ—
原道生氏に聞く
 芝居が見たくなる論文—近松浄瑠璃の作劇の妙—

用語集
参考文献一覧

デジタル画像出典一覧

執筆者一覧