受贈図書 
松原哲子 著『草双紙って何? —赤本・黒本青本は主張する—』(平凡社)

松原哲子氏よりいただきました。

草双紙って何? —赤本・黒本青本は主張する—
ブックレット〈書物をひらく〉33
松原哲子 著

発行:平凡社
発行日:2025年2月20日
定価:本体1,500円+税
判型・製本:A5・並製
ページ数:92頁
ISBN:978-4-582-36473-6

公式サイト:
https://www.heibonsha.co.jp/book/b657003.html


黄表紙がもてはやされ、赤本、黒本青本はその前身とのみ扱われる草双紙の世界。
大田南畝や曲亭馬琴を源流とする通説・臆断を、大量の現物をもとに電子顕微鏡まで使って検証する。


目次

はじめに

一 草双紙とは—南畝先生の文学史—
 1 赤い赤本、黒い黒本、黄色くても青本
 2 金々先生の登場—大田南畝の太鼓判—
 3 黒本が早いか、青本が早いか—後摺本の存在の意味—

二 赤本は「子ども絵本」か
 1 『菊寿草』序文を検証する
 2 赤本はなぜ新板目録に載らないか

三 赤本の成立時期を探る—画面構成と時事情報—
 1 消えた三つの画面パターン
 2 ぶんぶく茶釜の二つの画面構成
 3 雀の踊りで判定する舌切り雀二種の前後関係
 4 『塩売文太物語』と浄瑠璃『塩屋文正物語』

四 黒本青本だってお洒落だ
 1 黒本青本にも序文はある
 2 黄表紙の序文は違うのか
 3 言葉遊びのもとは黒本青本—黄表紙は古いギャグのもじり—

五 草双紙は臭い双紙か—馬琴の説を検証する—
 1 『近世物之本江戸作者部類』の語る草双紙の沿革
 2 草双紙の紙質をデジタル顕微鏡で見る

おわりに

 あとがき
 主要参考文献
 掲載図版一覧