万葉集禁裏御本の解明 
田中大士 編

近刊
定価:8,800円(10%税込)
A5判・上製・288頁
ISBN:978-4-86803-035-5

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内容紹介著者紹介目次

1418年、今川範政によって作られた万葉集禁裏御本は、仙覚寛元本と仙覚文永本との混成本である。
仙覚校訂本の原初の形を復元するためにも、享受の様相を知るためにも大きな影響を及ぼす資料であり、研究には欠かすことが出来ない。
万葉集伝来史における禁裏御本の価値を明らかにし、その実態に迫る!


禁裏御本万葉集は、万葉集伝本としては扱いが大変難しい伝本と言える。その最大の原因は、禁裏御本の原本のみならず、その書写本が一切残されておらず、その実態を測るためには、後世に他の本に書き入れられた本でしかその実態を知ることが出来ない点である。……『校本万葉集』では、禁裏御本の内容は「京大本代赭書き入れ」のみから知られるとしている。それだけでも実態を知るためには十分な障害と言えるが、禁裏御本は、その他にもいくつもの問題を抱えている。本書は、禁裏御本の抱える数多くの問題について一つ一つ解きほぐしながら、実態に迫ろうという試みである。
――「万葉集禁裏御本研究の意義」より

田中 大士(たなか ひろし) *編者
日本女子大学教授

大石 真由香(おおいし まゆか)
岐阜聖徳学園大学専任講師

小川 剛生(おがわ たけお)
慶應義塾大学教授

野呂 香(のろ かおり)
日本女子大学学術研究員

甲斐 温子(かい あつこ)
静岡大学講師

川上 一(かわかみ はじめ)
国文学研究資料館准教授

樋口 百合子(ひぐち ゆりこ)
奈良女子大学大和・紀伊半島学研究所協力研究員

万葉集禁裏御本研究の意義……田中大士

第一部 論文編
第一章 「万葉集禁裏御本」研究の現在……大石真由香
第二章 京大本代赭書き入れの訓とはいかなる訓か……田中大士
第三章 今川範政と万葉集……小川剛生
第四章 もう一つの禁裏御本関連本
    ―九州大学附属図書館春日政治・和男文庫蔵『万葉集』―……野呂香
第五章 禁裏御本万葉集とその周辺―中院本成立以前を中心に―……甲斐温子
第六章 京都大学附属図書館蔵「曼殊院本 万葉集」再考
    ―京大本万葉集は中院家旧蔵である―……川上一
第七章 八条宮家と万葉集……甲斐温子
      *
第八章 『万葉集』仙覚校訂本の流布と受容について……樋口百合子

第二部 資料編
宮内庁書陵部蔵〔桂宮文書〕所収 万葉集関係書状(翻刻・影印)……甲斐温子・川上一
『万葉集』仙覚本系統図・禁裏御本関係諸本系統図……野呂香