飛鳥奈良時代史の研究
松尾光 著

2021年2月25日発行
定価:8,800円(10%税込)
A5判・上製・572頁
ISBN:978-4-909832-29-0

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飛鳥奈良時代の「制度」「政治」「社会」の三つを柱に、16本の論考を収載。

日本史の、古代の、その一部の専攻分野を探究し続けるだけでなく、つねに日本史全体を俯瞰する姿勢で構築された論集。


著者

松尾 光(まつお・ひかる)
1948年、東京生まれ。
学習院大学文学部史学科卒業後、学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻博士課程満期退学。博士(史学)。
神奈川学園中学高等学校教諭・高岡市万葉歴史館主任研究員・姫路文学館学芸課長・奈良県万葉文化振興財団万葉古代学研究所副所長を歴任し、その間、学習院女子短期大学・鶴見大学文学部・中央大学文学部・早稲田大学商学部非常勤講師を兼務。現在、早稲田大学エクステンションセンター講師。

著書  単著は『白鳳天平時代の研究』(2004、笠間書院)『古代の神々と王権』『天平の木簡と文化』(1994、笠間書院)『天平の政治と争乱』(1995、笠間書院)『古代の王朝と人物』(1997、笠間書院)『古代史の異説と懐疑』(1999、笠間書院)『古代の豪族と社会』(2005、笠間書院)『万葉集とその時代』(2009、笠間書院)『古代史の謎を攻略する 古代・飛鳥時代篇/奈良時代篇』(2009、笠間書院)『古代の社会と人物』(2012、笠間書院)『日本史の謎を攻略する』(2014、笠間書院)『現代語訳魏志倭人伝』(2014、KADOKAWA)『思い込みの日本史に挑む』(2015、笠間書院)『古代史の思い込みに挑む』(2018、笠間書院)『闘乱の日本古代史』(2019、花鳥社)。ほかに共著が90冊ある。


目次

Ⅰ●制度編

1 稲城について
一 稲城の文献史料
二 稲城の解釈
三 古代稲作からの検討
四 稲城築造の緊急性
2 出雲市青木遺跡出土木簡に記された「賣田」の意味
一 青木遺跡の概要と二〇〇二年度出土の木簡
二 売田券木簡の出土とその内容検討
3 万葉歌宴の成立事情
一 歌が残される条件
二 宮廷の成立
三 古代文献のなかの宴
四 宴と万葉歌
4 和泉監・芳野監の呼称について
一 史料と問題の所在
二 正税帳記載項目からの検討
三 役所名・系列からの検討
5 唐津市中原遺跡出土の戍人木簡について
一 防人木簡の発見
二 防人制度の変遷
三 旧防人の生活実態
四 国別の隊編成

Ⅱ●政治編

1 下野国薬師寺創建の目的
はじめに
一 下野国薬師寺の建立はいつか
二 下野国薬師寺創建の目的を問う
2 知太政官事の就任順と天武天皇皇子の序列
一 天武天皇の皇子たちの長幼順と廷内順位
二 知太政官事の起用順
3『日本霊異記』の時代観
一 本稿の狙い
二 第一群(文武朝以前)の時代観
三 第二群(聖武朝)の時代観  
四 第三群(淳仁朝以降)の時代観
五 孝謙朝・称徳朝の問題
4 光明・仲麻呂政権下の四字年号
一 四字年号制定の経緯とその特異性
二 王権譲渡の実態と元号
5 阿倍内親王の立太子構想
一 議論の現状
二 既往説の問題点
三 不婚と立太子の事情
6 大伴氏・藤原氏決裂の分岐点──万葉集時代の宮廷情勢
一 問題の所在
二 藤原氏の人事
三 大伴氏への人事
四 藤原氏と大伴氏
7 氷上志計志麻呂の名
一 氷上志計志麻呂とは
二 志計志麻呂は貶名か

Ⅲ●社会編

1 古代戸籍にみるいわゆる高齢出産者の年齢
一 問題の所在
二 養老五年下総国戸籍にみるいわゆる高齢出産者の年齢
三 東国御野・大宝二年戸籍にみるいわゆる高齢出産者の年齢
四 大宝二年西海道戸籍にみるいわゆる高齢出産者の年齢
2 万葉八九四番歌の言霊について
一 言霊の存在
二 呪文の霊威
三 皇極天皇と蘇我蝦夷の対決
四 今後への課題として
3 奈良時代前後の行旅者について
一 公民の行旅
二 官人・准官人の行旅
三 商人の行旅  
四 行旅の前提条件──宿泊施設と食料調達
五 行旅の前提条件──行路案内
4 廃藩置県と国名表示
一 問題の所在
二 文人書簡に見る国・県の表記
三 新聞記事・広告に見る住居表示

 歴史関係著書・著作一覧Ⅱ
 あとがき