新訳 更級日記 
島内景二 著

2020年3月31日発行
定価:本体1,800円+税
四六判・並製・424頁
ISBN:978-4-909832-17-7
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NHKラジオ第2 古典講読「王朝日記の世界」(2020年度放送)で話題

『更級日記』の魅力を存分に引き出した新訳の誕生!

古典の奥の奧までわかる。
踏み込んだ意訳が一行の背後に潜む、凝縮された更級世界にわれわれを導く。

「『更級日記』という作品が持っている可能性は、中世文化の開幕を告げた藤原定家の予感を大きく超えて、二十一世紀の現代にこそ発芽し、開花・結実できると信じている。」…「はじめに」より


書評紹介

『サライ』2020年8月号(小学館)「大特集 読書三昧の夏」【評者 安部龍太郎氏】


著者

島内 景二(しまうち・けいじ)
1955年長崎県生
東京大学文学部卒業、東京大学大学院修了。博士(文学)
現在 電気通信大学教授
2020年4月から一年間、NHKラジオ第2 古典講読「王朝日記の世界」を担当。

主要著書
『新訳 和泉式部日記』(花鳥社)
『和歌の黄昏 短歌の夜明け』(花鳥社)
『塚本邦雄』『竹山広』(コレクション日本歌人選、笠間書院)
『源氏物語の影響史』『柳沢吉保と江戸の夢』『心訳・鳥の空音』(いずれも、笠間書院)
『北村季吟』『三島由紀夫』(共に、ミネルヴァ書房)
『源氏物語に学ぶ十三の知恵』(NHK出版)
『大和魂の精神史』『光源氏の人間関係』(共に、ウェッジ)
『文豪の古典力』『中島敦「山月記伝説」の真実』(共に、文春新書)
『源氏物語ものがたり』(新潮新書)
『御伽草子の精神史』『源氏物語の話型学』『日本文学の眺望』(いずれも、ぺりかん社)
歌集『夢の遺伝子』(短歌研究社)
『楽しみながら学ぶ作歌文法・上下』(短歌研究社)
『短歌の話型学 新たなる読みを求めて』『小説の話型学 高橋たか子と塚本邦雄』(共に、書肆季節社)


目次

はじめに

Ⅰ 東海道紀行……憧れは西へ(十三歳)

物語の待つ都へ
取り残された薬師仏
雨の日の旅立ち
水底の門
くろとの浜
月光哀歌
東国に下り住んだ皇女様
隅田川を渡る
地名のおかしみ
夢幻のクレバス
駿河の国に入る
神々が集う富士の山
浜名の橋
三河の国の旅
恐るべき満ち潮と、足柄幻影
晴れやらぬ雪の逗留
来迎の神秘

Ⅱ 広壮な屋敷で紡がれる夢……物語愛づる少女(十三歳から十七歳)

物語への飢渇感と、焼け石に水
継母との別れ
相次いだ春の訃報
『源氏物語』を読む夢を叶える
十四歳の夏秋 天照御神
猫に生まれ変わった姫君
『長恨歌』と七夕
死を思う姉と、荻の葉情歌
自宅の火災と、そして猫の死
狭い家に移る
飛び去りし姉
死の波紋を描く物語
悲しみの連珠
吉野を思う

Ⅲ 東山での日々……淡い恋の記憶(十八歳から二十四歳)

父親の不遇を、恋人と悲しむ
東山に移る
山の井の雫
物語の女たちを憶う
時鳥を独り占め
東山の秋
心の友は、どこに
東山から戻る
東山再訪
露の哀れ
継母への抗議
物語への永遠なる憧れ

Ⅳ 父、遠くへ去りぬ……寄せては返す夢のさざ波(二十五歳から二十八歳)

「常陸の介」になった父
秋の別れ
太秦で父の無事を祈る
散乱たり、荻の葉。そして、夢もまた
子忍びの森
清水寺で見た夢
長谷寺の鏡の夢
天照御神
修学院の尼

Ⅴ 祐子内親王家への宮仕え……文化サロンの萌芽(二十九歳から三十二歳)

父、帰る
西山の山荘
宮仕えの誘い
初めての出仕
師走の里下がり
前世の夢
御仏名

Ⅵ 結婚と貴公子……世俗的な夫と、物語的な男(三十三歳から三十七歳)

結婚
物語への疑い
内侍所で天照御神を拝む
冬の女房生活日誌・その一
冬の女房生活日誌・その二
冬の女房生活日誌・その三
宮廷の風雅、殿上人との季節の語らい
時雨の夜のなごり

Ⅶ 物詣の旅……宗教的な旅の思い出(三十八歳から四十九歳)

家刀自の自由を、石山詣
都の華やぎを後に、初瀬詣
宇治川の網代
鞍馬の春秋
石山寺、再訪
初瀬、再訪
家庭生活の満足と、期待
越前に下った女友達
西山で孤独を思う
太秦に籠もる
同僚の女房たちとの友情
和泉の国への舟旅

Ⅷ 姨捨山の月……物語を求め続けて、今(五十歳から五十二歳)

夫、信濃の国司となる
夫と息子の旅立ち、不吉な人魂
夫の死
夢は、みんな壊れた
阿弥陀仏の夢
更級の姨捨山
孤独を生きる
移り行く刻と、人生の悲哀
藤原定家の奥書・その一
藤原定家の奥書・その二

解説

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