尼ヶ﨑彬セレクション 4
ことばと身体
尼ヶ﨑彬 著
2023年7月15日発行
定価 3,080円(10%税込)
四六判・上製・256頁
ISBN:978-4-909832-64-1
第4回配本・完結
「頭」より、「腹」でわかる!
「腹でわかる」「腑に落ちる」と言うが、何かに納得するとき、実は論理以外の作用が働いている。
「感性的理解」という、もうひとつの回路を解き明かした名著、待望の復刊。
あなたはきっと、「腑に落ちる」だろう。
*本書は、1990年の勁草書房版に、一部改訂を施して刊行するものです。
「尼ヶ﨑彬セレクション」全4巻完結!
【シリーズラインナップ】
1 利休の黒 美の思想史 *既刊
2 花鳥の使 歌の道の詩学 *既刊
3 日本のレトリック *既刊
尼ヶ﨑 彬(あまがさき・あきら)
1947 年愛媛県生まれ。
東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退(美学芸術学専攻)。
東京大学助手、学習院女子短期大学助教授を経て2017 年まで同女子大学教授。
美学、舞踊学。
著書に、『利休の黒』(花鳥社、2022年)、『花鳥の使』(復刊、花鳥社、2023年)、『日本のレトリック』(復刊、花鳥社、2023年)、『縁の美学』(勁草書房、1995年)、『ダンス・クリティーク』(勁草書房、2004年)、『近代詩の誕生』(大修館書店、2011年)、『いきと風流』(大修館書店、2017年)など。
序
一 「たとえ」の構造―隠喩と事例―
二 「らしさ」の認知―プロトタイプとカテゴリー―
1 代表詞
2 二つのカテゴリー―形成と分類―
3 差異と原型
4 プロトタイプと隠喩
三 「わかり」の仕組み―真理と納得―
1 語の意味―定義と「らしさ」―
2 文の意味―制度と過程―
3 思考―推論と理解―
四 「なぞらえ」の思考―概念の元型と共通感覚―
1 知ることとわかること
2 「らしさ」の図式
3 「なぞらえ」による理解
4 「なぞらえ」と概念体系
5 共通感覚としての「らしさ」
五 「身にしむ」言葉―制度的意味と受肉した意味―
1 概念構造と身体
2 原初の概念形成
3 理解と名指し
4 意味の受肉
六 「なぞり」の方略―レトリックと身体―
1 学びの方略―模倣と「なぞり」―
2 コミュニケーションの方略―「なぞり」の呼応―
3 レトリックの方略―「わざ言語」と「見え先行方略」―
4 レトリックの回路―意味の生成―
結びにかえて―言葉についての一寓話―
あとがき
『セレクション版』のためのあとがき